この記事は「なめられやすい人の優しさの問題点について説明する」の続編である。
主に、仕事の場面における舐められない人になるためのコツや技術…とくに、コミュニケーションの技術を中心に紹介していく。(もちろん、プライベートでも応用可)
舐められないためによくある、体を鍛えてムキムキになるだとか、ファッションを奇抜なものにするなどの手間や労力が掛からない方法なので、是非とも参考にして頂ければ幸いである。
舐められない人になるためのコツ・技術
沈黙を有効利用して相手に怒りや不満を伝える
おそらく、舐められやすいことで悩んでいる人は露骨に怒鳴ったり怒りを顔に出した経験が乏しいor無くて、いわゆる一般的な怒り方が不慣れな人が多いと思う。
そんな人に対して「怒鳴ればいい」とか「一喝して立場を分からせればいい」というアドバイスをするのは、私はふさわしくないと強く思う。
その代わりと言ってはなんだが、私は舐めてかかってくる人に対してあえて沈黙する時間を用いることで、地味ではあるが怒りを伝えることが可能になる。怒るのがうまい人は、ただ怒鳴るだけでなく沈黙も一緒に使って緩急をつけて舐めてくる人を黙らせようとするのだ。
沈黙そのものは舐められやすい人でも簡単にできる事だし、怒鳴る方法よりもエネルギーを消費しなくて済む。なにより普段働いている中でも周囲に余計な迷惑を掛けることなく、それこそ静かに怒りを伝えることができる現実的な方法である。
なお、沈黙するときにできれば無表情になったり、しかめっ面をしたり、相手をじっと睨むような態度を取れば、舐めてかかってくる人に対して強く出ることが可能になる。
立派な社会人である以上、下手に怒鳴ってパワハラ・モラハラ加害者だと言われて面倒事になるのはなるべく避けたいが、かと言って舐めてくる人をつけあがらせるわけにはいかない。もちろん、沈黙のほかにも後述するような方法を用いて「私に舐めた態度を取ってきても無駄ですよ」と示すのがよい。
理詰めで舐めてくる人を追い詰める
舐めてくる人に対する有効手段として、理詰めで相手を圧倒することもまた有効である。
理詰めは男性のみならず女性でも他人から舐められないためには有効な手段であるし、仕事中に理詰めをする行為そのものは、怒鳴ることと比較すれば容易に行いやすい。
また、この時に(多少リスクはあるが)正論や一般論を持ち出して、舐めてくる人に反論の隙を与えないようにすることも効果的だ。
ただし、理詰めの場合は相手を怯えさせることが主眼ではなく、「舐めた態度を取ってしまうとめんどくさいことになってしまう」と理解させることで、舐めた態度を取らなくさせるという戦略であることを頭の中に入れておくとよい。
教養や知識を身につけて相手を黙らせる
舐めてくる人があまり教養が無い場合に限るが、相手のペースに乗せられないためにも、教養や知識を身につけて、いつでも自分が雑談を仕切れるようにすることも有効な方法である。
自分の教養や見識の広さをアピールしつつ「舐めてかかってくる貴方にはこんな高尚な会話はできないでしょ?」と、さりげなく自分の方が格上であると示すことで、舐めてくる人を黙らせるのだ。
…もちろん、読んでお分かりだと思うが非常に性格の悪い人だと思われる可能性が高い。博識だが嫌味っぽいとか、頭でっかちだと思われる可能性もある。また、教養の内容がいわゆる自己啓発やビジネス書に書かれているようなことであれば、意識高い系とみなされて逆効果になることもある。
できれば日本の文化や伝統、芸術、礼儀作法など自分の品格につながるような教養について勉強しておくのが無難である。
自己主張をするときはなるべく長引かせない。短く終わらせる
舐めてくる人に対して、自分も反論したい衝動にかられた時は、なるべく手短に終わらせることが重要である。
というのも、舐められやすい人というのは、舐めてかかってくる人に対してあれこれ議論を吹っかけると同時に、長時間に渡って論争をしてしまう癖がある。
そして、長く論争すればするほど傍から見れば「舐めてかかる人も舐められる人もどっちもどっちである」とか「争いは同じレベルの者同士で起こるものだ…つまり、どっちもしょうもない人間だ」と思われてしまう。
つまり自分の評判が下がってしまい、ますます舐められやすい人とみなされてしまうのだ。
そうならないためにも、なるべく簡潔に怒りや不満を伝えたり、自己主張をする訓練をすることが望ましい。
効率よく手短に相手を黙らせることに成功すれば、少なくとも「同じレベルの者同士が争っている」とは思われづらくなる。つまり、舐めてくるような人が圧倒的に悪いと周囲に認識させることができるのだ。
舐められないためには、相手の思い通りになりすぎない
もちろん、舐めてかかってくる人に対していつも強気な態度で、場合によっては衝突覚悟で強く当たれる状況がいつもあるは思えないし、上で触れたことを常にやっていれば、舐められる事こそ減るかもしれないが周囲から孤立するリスクもある。
あくまでも加減を考えて、怒るべき時タイミングでしっかり怒ったり、自己主張をすべき場面できっちりできるようになるのが重要だ。
相手の思い通りになりすぎず、然るべき場面で自分の意見や意思を主張できる人間になる…という、ごく当たり前のように思える事をしっかり続けていくことが、外見がどうあれ舐められない人になるためには大事である。