転職・独立で逃げ癖がつかないためにすべきこと

仕事・ビジネス
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ベンチャーで働きながら副業。現在は副業を本業にして独立し、在宅フリーランスで生計を立てている私だが、過去に職場環境が変わったり、新しい仕事を始めた時に「正直言って今の仕事から逃げたい」という気持ちになったことは度々ある。

いわゆる逃げ癖を発動させてしまいそうになり、実際に仕事を途中で放棄してしまったこともある。しかし、現在は逃げたせいで迷惑をかけた経験をもとに、同じ過ちはしないように癖を直した。同時に、逃げ癖を誘発するような習慣を断ち切るようにした。

今回は、そんな転職や独立など新しい働き方をするときに逃げ癖を発動しないためのポイントについて、個人的な見解を述べさせていただく。

 

転職・独立で逃げ癖がつかないためにすること

新しい職場や環境に過度な期待を抱かない

逃げ癖が出てしまう原因の一つに、新しい職場や環境に対して過度な期待をしてしまっていることが挙げられる。

つまり、働く前は今までの職場と違って、自分が思い描いているような理想的な人、仕事、環境、待遇などが揃っていると感じていたが、所詮それは過度な理想が投影された幻想でしかない。

実際はとくにキラキラとしているわけでもなく、いいところもあれば悪いところもあるのに、理想が膨れ上がりすぎてたせいで、強い失望感に襲われる。そして、この失望感こそ「やっぱり新しい仕事を辞めたい」という衝動を生む原因になるのだ。

もちろん、この状況を防ぐには新しい環境に過度な期待をしないことが欠かせない。「新しい仕事をでも、きっといいところもあるし、悪いところもあるはずだ」と、総合的且つ妥当な期待を抱けるようになれば、勝手に期待して勝手に失望することもなくなるのだ。

 

退路を断ちすぎて自分を追いつめない

ただでさえ環境がガラッと変わってしまうのに、そこに冷静さを失うような真似をすれば、転職。独立しても「今の仕事が不安だから、別の仕事を探さなきゃ!」と衝動的になってしまう可能性が高くなる。

冷静であれば、まずしないであろう余計なヘマをしでかさないように、

  • 貯金額はある程度確保しておく(貯金額の多さ=メンタルの強さ)
  • 親元や恋人に住居や生活の一部を頼るようにする。(ただし、頼り過ぎはだらけ癖がつくので禁物)

といった、保険をかけることが、自分のメンタルを安定させるためには欠かせない。

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規則正しい生活、運動習慣を身につけて自己肯定感を高めておく

私の場合職場が変わった時のストレスで、生活リズムが崩れてしまい逃げたくなる衝動に駆られることがあった。

具体的には、今まで朝方だったのに、調子に乗って深夜まで働くようになった。結果、遅刻をして迷惑をかけてしまったり、自分の仕事の時間が取れなくなって、自己嫌悪することがあった。

また、夜型生活になりかけたせいで、運動するだけの体力がなくなり腰痛が悪化。仕事中も集中力がなくなることがあった。当然、体調乱れは心の乱れにも繋がり、短絡的な思考…つまり「仕事が嫌だから、何もかも投げ出してしまいたい」という、衝動的な考えに襲われるようになった。

そんな荒んだ生活を続けていくうちに、流石にこのままでは社会人として堕ちるとこまで堕ちてしまう怖さを感じたので、朝型生活&ウォーキングをするようにして心身の不調を解消するように努めた。

生活改善していく中で、純粋に朝に起きれることは、それだけで仕事への気力が沸く。「早く起きたから時間に余裕があるので、肩の力を抜いて働ける」と気持ちを整えることもできる。

そして、一般的な社会人から見ても恥ずかしくない生活リズムを送れていると感じれたことは、自己肯定感や自信を確固たるものにしたと私は強く感じた。

 

自分に他責思考があるのなら改める

生活が改善されていく中で、「今の仕事や環境が自分には合ってない、もっといい仕事が自分にはあるはずだ」という他責思考が改善された。

恥ずかしいことだが、「今の仕事に不満がある原因は、自分の自堕落で不規則な生活スタイルに問題があり、それを正せば仕事に対する不満が解消された」という、自分の落ち度を認める…つまり、自責思考を身につけたことで、逃げたい衝動に駆られることはなくなった。

他責思考の場合だと、自分が望むような職場が見つからない限りは「この働き方はなんか違う」と仕事を転々とし続けるばかりで、自分の思考の癖について反省することは起こりえない。適度に自分に責任があるという考えを身に付けることが、生きづらさを解消するテクニックだと私は感じている。

 

白黒はっきりさせたがる思考を改善する

白か黒か、ゼロか100かというような、両極端な思考を持っている人ほど、仕事でちょっと気に入らないことや苦手なことがあると、全てを放り投げてやめてしまう傾向がある。

心理学の知識を借りて言えば、認知の歪みの「全か無か」で物事を見てしまう癖があるために、気持ちの浮き沈みが激しくメンタルが安定しない。結果、職場や働き方をコロコロと変えてしまう癖がついてしまっているのだ。

逃げ癖を持つ人は、「嫌な仕事を続ければ精神を病んで働けなくなる!」と、針小棒大に物事を考えてしまい、感じなくてもいい極端な不安を感じてしまう。しかし、多くの人は多少自分に合ってない仕事であっても、そのせいで皆精神を病んでいるわけではないことは、普段生活している中で自ずと感じられるであろう。

  • 愚痴りながらもそれなりに楽しさを見つけて仕事を続けている人。
  • 向いていないけど、自分の夢や目標、成長のために前向きに仕事をしている人。
  • 仕事の内容は好きではないが、人間関係や待遇がよいので働き続けている人。

など、天職でなくても、メンタルを病まずに働いている人もいる。そういう働き方への多様な考え方があることを理解し、思考の柔軟性を鍛えておくことが、逃げ癖を直すためには役に立つのだ。

…と、いうことを述べて、ここでお開きにさせて頂く。