お金持ちほど自慢しない、自称金持ちほど自慢する心理・理由を語る

お金の話
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ネット上では事実かどうかはさておき「月商○千万円稼いでます」とか「億稼ぎましたのでリタイアしました」などの、いわゆる金持ち自慢が多い。

しかし、私が思うにこの手の人間は金持ちになりたい人や、たくさんお金を使う人になりたい人、そしてそんな自称お金持ちにお近づきになりたい人をおびき寄せるための罠ではないかと感じる。

本当の金持ちであれば、そういった何処の馬の骨かわからない人を寄せ付けたくないし、よっぽどの理由がない限りは、不要なトラブルを避けるべく、金持ち自慢はあけっぴろげにしないものだ。

今回は、自称金持ちほど金持ち自慢したがる理由について、個人的な見解を述べさせていただく。

 

自称金持ちほどリスク管理が甘く簡単に自慢してしまう

冒頭でも述べたように、金持ち自慢をすると面倒なことに巻き込まれるリスクが高くなる。身近な人から集られたり、儲け話や投資話を持ちかけられる。他にも寄付のお誘いを受けるなど、とにかく金欲しさにあらゆる人が寄って来て振り回されるだけでなく、やっかみや因縁を付けられて嫌がらせを受ける可能性も出てくる。そうならないためにも、本当にお金を持っている人は、あまりそのことを口にしたがらないのだ。

そのため、自称金持ちだと言い張る人は、自ら良い人脈を遠ざけ穏やかではない人脈を呼び寄せてしまう、リスク管理が甘い人と言える。

そして、後述するように金を持っているとアピールして少ない労力で承認欲求が満たされた成功体験が仇となってしまい、まともにお金を稼ぐよりもギャンブルのような博打で楽して儲けようとして破滅してしまうリスクも高まるのだ。

 

金持ち自慢は簡単に承認欲求を満たせる。しかし、簡単に満たされる行為がクセになるリスクもある

現実の世界では金持ち自慢をする人は、世間体の影響かあまり見かけることはないだろう。しかし、ネット上ではSNS、YouTubeともにお金に関する話題は毎日のように飛び交っているし、金持ちアピールのネタは大きな反響を呼びやすいパワーコンテンツだ。

何か一つの芸をコツコツと修行して注目を浴びる…という下積みの期間をすっとばして、ただ金を見せびらかせば、たくさんの人が集まり注目が得られる。

ただし、この行為は当然ながら悪い人脈を引き寄せる行為でもある。同時に、楽して簡単に手に入る事柄でしか、満足感を得られなくなってしまうという感覚の変化が起きるリスクもある。

つまり、同じ額ならコツコツ働いて手に入れた金よりも、ギャンブルのように何かのラッキーで簡単に手に入れた金の方に満足感を強く感じるようになる。

そのため、まともに働くことがアホらしくなってしまったり、より刺激的で簡単に手に入る儲け話や投資話に乗っかってしまい、財産を失ってしまう…という破滅の人生へと自らを誘ってしまう恐ろしさがあるのだ。

 

金を見せて他人を自分の思い通りに動かせ支配欲が満たされる

金持ち自慢をしたがる人には、金を見せびらかせば他人は自分を認めてくれる。つまり、金が持つ魔力を利用し、支配欲求を満たしていることもある。

もちろん、金を見せびらかす行為自体、お世辞に品格を感じるものではない。むしろ卑しく汚らしい行為といえよう。

しかし、そんな卑しい行為であればあるほど、常識や世間体から開放されて自由を味わえるという満足感も強くなる。不倫や略奪愛など、社会通念や倫理・道徳で認められていない行為に一種の楽しみを覚えてしまうのと同様の状況と言える。

 

実生活が満たされていないから金持ち自慢してしまう

自ら金持ち自慢をしてしまう人は、仕事、人間関係、趣味、心身の健康など、実生活で満たされていないことがある。その満たされない欲求を、金持ち自慢で代替的に満たしているのだ。

例えば、高収入の代表格である医者を見ても、自ら金持ちアピールしている人がいないことぐらいは、実体験の中から理解できるはずだ。

医者として働いており、その実績を社会から認められている。患者さんから感謝されている。また、自身もやり甲斐や使命感を持って仕事に打ち込み、今の生活に満足しているからこそ、ことさら金持ちであることを自慢したりしないのだ。

一方で金持ち自慢をしている人は、なんらかの理由で実生活に満足していない。例えば、FXや仮想通貨などあまり世間から理解されない方法で稼いでることに、内心負い目や劣等感がある。その満たされない気持ちを、金持ち自慢をして満たしているのだと考えられる。

 

なお、余談だが誰がどう見ても金を持っていると思われている人…例えば、高額納税者、長者番付に載ってる人や、大企業の経営者、高額な年俸をもらっているスポーツ選手などであれば、わざわざ金持ちであることを隠すような真似をする必要性はない。

むしろ、下手に清貧アピールをしようものなら、やっかみを受けてイメージが悪化する可能性があるからこそ、むしろ気前よくお金を使ってフレンドリーな金持ちキャラを演じたほうが効果的である。

他にも大金を持っているのは周知の事実であるため、(自慢にも見えるが)セルフブランディングや自分を売り出す意味合いとして、SNS上でお金のバラマキキャンペーンをしていた…というニュースは記憶に新しいことだろう。こうしたキャンペーンは、いわば日本版ノブレスオブリージュと言っても差し支えないだろう。

 

…と、いうことを述べて、ここでお開きにさせて頂く。