川の近くの賃貸マンションに住んで感じたデメリット

築40年賃貸マンション体験記
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カテゴリ「築40年賃貸マンション体験記」で登場しているマンションには、道路と駐車場を挟んで目の前に川が流れていた。マンションと川との距離は、だいたい10メートル程度であった。

ただ、川は人が泳げるような綺麗な川ではなく、どちらかといえば人工的に整備された汚い川。それも、海の近くにある川であったため、潮の満ち引きと連動して時間によって川の深さ(というか潮位)が変わる川(汽水域)だった。

今回は、そんな川の近くのマンションで暮らして感じたデメリットについて説明しようと思う。

 

川の近くの賃貸マンションのデメリット

ドブ臭い、磯臭い、悪臭がする

川と言っても沢のような澄んだ川ではなく、どちらかといえば流れはあんまりなく、護岸がコンクリで固められた人工的な川であった。魚(おそらくフナの類)や鴨などの生物こそ生息していたが、基本的に周辺に草木は生い茂っておらず、汚い川といって差し支えない。

そのため、川からなんとなくドブやヘドロのような臭いが風に乗って漂ってくることが日常茶飯事であった。加えて汽水域なので、時折磯や潮臭さも混じったような臭いであった。

とくに夏場の干潮時刻は、川の水位が限りなくゼロに近くなり、革底に沈んだ大量のヘドロから臭いがしてきた。

しかし、人間の鼻というのはよくできているもので、ある程度住んでいるうちに鼻が馬鹿になってしまった慣れてしまったので、そこまで匂いに関して気にすることはなくなった。(あまり好ましいことではないのだが)

 

湿度が高く部屋がカビやすかった

以前の記事「築30~40年超賃貸マンションに住んで感じたメリットを語る」にも書いたが、私が住んでいたマンション1階の中部屋の部屋は、とにかくカビに悩まされた部屋であった。

その原因は、一部窓が開かない部屋があることや部屋の換気の設備の乏しさもあるが、目の前の川からくる湿気も、カビが発生する原因であったと私は見ている。

とくに、夏場になると川からの臭いと同時に湿気も来ているように感じて、エアコンの除湿機能をフル活用したり、水とりぞうさんなどの除湿剤を使ったが、それでもダメだった。押入れ内の衣類や布団、はたまた畳や食品にまで、あらゆる箇所でカビが発生してしまっていた。

 

ハエなどの虫がよく発生する

汽水域なので蚊は大量…というほど発生しなかったが、コバエのように血こそ吸わないが、湧くと目障りな小さな羽虫の類は発生した。

また、川の影響かは分からないが、湿潤な環境の影響かゴキブリやムカデ、アリなど、あまり見たくない害虫の類が家に侵入してくることは多かった。

なお、虫ではないが汽水域であったために、数センチほどの小さなイソガニやフナムシが、時折家の近くの花壇に潜んでいることもあった。害虫と違って実害はないが、見ていて気持ちのいいものではない。(余談だが、フナムシは別名「海のゴキブリ」と呼ばれている。)

 

川に不法投棄されたゴミが残っていて景観が悪い

川の水位が下がったときに、ヘドロの中に混じって川の底に不法投棄されたであろうゴミの数々が見え隠れしており、景観の悪さが目立った。

確認できたものは

  • 自転車
  • ダンボールゴミ(流されずに堆積していた)
  • 何かが入った木箱(学校の机の可能性?)
  • 自動車のタイヤ

など、大型のゴミばかりであった。私の知る限りでは、それらのゴミが除去されることは住んでいた期間中には無かった。

また、普通の水位の時は沈んだゴミは見えなくなるが、代わりに

  • 誰かが捨てたであろう空き缶、ペットボトル
  • スーパーの袋
  • ファーストフード店の包装紙

など、日常的にゴミが捨てられているのも確認できた。

 

台風時は水害に備えなければいけない

マンション前の川は、かつて大雨が降った時にさらに海に近い下流の方で氾濫したことがあったために、私が住む頃には堤防が増設されていた。

しかし、そうは言っても台風が来たときは、目の前に川が氾濫しないかどうか気がかりであった。住んでいる場所が1階なだけに、PC類や電化製品などを整理して、少しでも部屋の中の高い位置に移動させたりすることもあった。

加えて汽水域なので高潮の影響で川が氾濫する可能性もあった。そのため、満潮時刻についても調べた上で対策を取ることもあった。

幸いにも私が住んでいた期間は水害に遭うことはなかったが、かつて氾濫が起きた場所の近くに住んでいるということは、それだけ自分の身を不要な危険に晒していたとも感じている。

 

周辺に住む人の民度が低いと感じることが多かった

最後に「川の周辺には住むべきではない。なぜなら民度が低いからだ」という噂はリアルでもネットでも見聞きするものだが、私が住んでいたマンションにおいては、まぁまぁ当たっていたと感じる。

上で触れたゴミの不法投棄を見てもわかるように、川にゴミを平気に捨てられている光景を見ていると、およそ常識やマナーがあるとか、倫理観が高いとは呼べないという印象を、その地域に住む人に対して持ってしまった。

ただし、私が住んでいた間は強盗や殺人、暴行事件といった警察沙汰になるような事件は(私の知る範囲では)起こらなかった。

他人を直接的に傷つけるようなアウトローな危なさではなく、どこか荒んでいる、荒廃している、モラルの低い人が住んでいることで感じる、目には見えない危なさを感じる地域であったと私は感じている。

(…まぁ、マンションの隣人トラブルに巻き込まれた経緯があるので、民度が低いと厳しめに判断している気はする)

 

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