舐められない人になったと勘違いしている人について解説する

人間関係・コミュニケーション
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人間関係において他人からマウントを取られないとか、軽んじらて損をしないようにする技術…つまり、舐められない技術を身に付け実践することは仕事でもプライベートでも有効ではある。

しかし、ネットの情報や自己啓発本などで舐められない技術を実践したことにより「舐められなくなって生きづらさがなくなった!」と当人は感じているが、実際は単純にめんどくさい人だと周囲から思われてそれとなく距離を置かれているだけ…というケースは、思いのほか少なくなように思える。

とくに、実力も実績も大したことがない、頭がスッカスカでビジネス系インフルエンサーの情報をありがたがっているような意識高い系の方々の中には、この手の舐められない技術のせいで自滅している人は多く見かける。

今回はこの舐められない人になったと勘違いしている人について、個人的な見解を述べていく。

 

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気が弱くて優しい人が舐められない技術を求めたがる

まずはじめに、舐められない技術について興味があってわざわざ検索してくる人というのは、一般的に社会的な地位が強いであったり、人望や実績があるような人よりも、社会的な地位が弱く、人望も実績も無いような人であることは容易に想像できるだろう。

普段の生活(とくに人間関係)の中で、なんだか自分だけが損をしていると感じている。不平等や不公平を感じている。認められていない。正当に評価されているとは思えない…という類の不満を持っているからこそ、舐められない技術を手にしてその状況を打破しようとする心理は至って自然なことだろう。

要するに、舐められない技術を探し求めている人の多くは、気が弱くていわゆる「優しい」と表現するのがふさわしい人である…というのが私の見解である。

 

舐められない技術をいきなり使って自滅する

気が弱くていわゆる「優しい」人は、普段自己主張をしない消極的な性分が災いして、舐められない技術をまるで他人を高度に威圧して黙らせるかのような乱暴な使い方をしてしまう。

怒りや不満を他人に向けて表現する経験が乏しいためか、いきなり暴力を振るう人のような突拍子のないやり方になってしまう。

もちろん、それでも一応相手は黙ったり舐めてくるような態度をしなくなることはあるので、有効と言えば有効といえよう。しかし、冒頭でも述べたようにそれは決して喜ぶべき状況とは言い難い。

本人は「今まで散々人間関係で苦労してきたからこそ、これからは舐められなくなって居心地のいい人間関係になるぞ!」と感じているかもしれない。

しかし、実態は

  • 「今まで大人しかったのに、いきなり乱暴な態度を取ってくるヤベーやつ」
  • 「自分の意見や要求を通すためなら、話し合いや交渉をすっとばしてくるような道理をわきまえない人」
  • 「感情とメンタルのコントロールができていない、あるいはする気が無い幼稚な人」

とみなされている。

つまり、大人しいくせに何かあるとすぐキレる危険人物であるとみなされているだけに過ぎないのだ。

もちろん、今まで損をしてきたからこそ怒りが爆発してやや乱暴とも取れる態度を取るのは理解できる。しかし、そういった乱暴地味た行為で手にした居心地のいい人間関係は、自分に大してまともに相手をする人が周囲からいなくなっていると表現する方が正しい。

わざわざめんどくさい人、危険な香りがする人に大して近づこうとする人は少ない。仮に近づこうとするのであれば、その人は危険を危険と認識する能力が無い人か、自分と同じく鼻つまみものであるということで親近感を覚えた人…つまり、別のコミュニテイで危険人物認定された人である。

 

 

社会的な実力や実績がない人が舐められない技術を使うと、ただの「イキり行為」にしかならない

最後に私の持論になるが、何ら社会的な実績や立場、実力が無い人が他人に舐められないために強気な態度を取っても、他者から見ればそれは純粋にイキり行為だと受け取られてしまうことは多々ある。

舐められない技術というのは、勉強でもスポーツでも仕事でもそうだが、ある他人から認められるだけの実力や実績を持ってこそ初めて効果を発揮する。

なんの実績のない人の舐められない技術は「生意気」「意識高い系w」で片付けられるが、ある程度実績があれば「威厳」「貫禄」となるのだ。

 

…まぁ、そもそもある程度社会的な実績がある人は、そもそもその実績ゆえに舐められることは少なくなるので、舐められないための技術を使わなくても済みやすい。

また、下手にイキった態度を見せて相手を挑発した結果自分の立場が危うくなるのを避けるためにも、温和に交渉する、妥協点を探る…というような乱暴さを潜めたやり方で自分の要求を通すようになるものだ。

従って、他人舐められないためにすべきことは、舐められないための技術をネットや本で学ぶことよりも、勉強なり仕事なりでしっかり努力し、まっとうかつ正々堂々と結果を出す。つまり自分を磨くことこそが、現実的かつ効果的だというのが結論である。