感謝されても嬉しくない感謝をする人について語る

人間関係・コミュニケーション
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私がたんにひねくれているだけかもしれないが、かつて意識高い系学生だった頃、いわゆる異業種間交流会の運営の手伝いに参加することがあった。

そこで働いている時に感じたのが、手伝いこそして主催者から感謝されたが、どうもその感謝の言葉や態度に「重み」がなかった。

その感謝は社交辞令的な感謝のレベルにすら達していない。むしろ、社交辞令の方がまだ礼儀が合ってよっぽどマシだと感じるぐらいに、どうも小馬鹿にされているような雰囲気を感じる感謝であったと記憶している。

今回はそんな経験も踏まえて、感謝されても嬉しくない感謝をする人について語ろうと思う。

 

感謝はするが相手への敬意が無いのでどこか薄っぺらい

冒頭で述べた社交辞令にすら満たない感謝に感じるモヤモヤの原因は「敬意」が無いからだと私は考えている。

嫌な表現になるが、私はそのときはシンプルによく働いてくれる下っ端であり養分。一人の人格を持った人間としてみなされておらず、都合よく働いてくれる存在だとみなされていた。

しかし、そういうことを思っていても顔や態度に出さないものではあるが、ふとした時に人を人として見ていないし、尊敬もしていないことが出てしまう場面がある。それが「相手に感謝する」場面だったのだ。

 

(自分の利益になる相手だから)感謝しただけで小馬鹿にされてる感が強い

これは私の憶測も含むが、私が受けた感謝は私への敬意を示すものではなく「主催者である自分にとって利益を生む都合のいい存在だから今後もよろしくね(=養分としてあくせく働いて、主催者である自分を潤わせてね)」というニュアンスを含むものに近かったと思う。

自分の利益になる養分だから手放したくない。もっと養分をいい気持ちにさせて自分の利益を大きくしたい。もっと人を集めて、もっと有名になって、もっと評価を得て成功者としてのし上がっていって…という汚い野心と下心がうっすらと感じるような感謝だと、過去を振り返って思う。

シンプルに言えば、感謝されているのではなく小馬鹿にされていたのだろうと思う。しかし、表面的には感謝しているので、その感謝について「本当に感謝していますか?」とは聞くのは失礼に値するし、そもそも思っていても聞こうとはしないものである。

悪事や不正に対する疑いならともかく、感謝のようないわゆる「良いこと」に対しての疑いをするのは、相手に喧嘩を売っているようなものだからだ。

ただこの経験を通して、商売(とくに交渉の場面)において下心を隠すことの重要性を学べたのはいい収穫だと思う。

 

感謝という行為は他人から指摘が入りにくく、違和感のある感謝が改善される希望は薄い

私が思うに感謝という行為そのものは、行為そのものが「良いもの」であるために、たとえそれが失礼なニュアンスを含むものであって、どうしても指摘が入りにくいという特徴がある。

そのため、失礼なニュアンスを含む感謝をする人は、自覚しない限りはいつまでも失礼なニュアンスを含む感謝をしては「なんかあの人の感謝は嘘っぽくて嬉しくないよなぁ…」と思う人を生み出し続けてしまうのだ。

 

また、失礼な感謝と近しいものとして「ありがた迷惑」もいい例だろう。

本人は善意のつもりでやっているが、善意あるがゆえに迷惑だとは指摘しにくい。結果、ありがた迷惑が温存され続けてしまう…という光景は珍しいものではないだろう。

このように、行為そのものに善だとか、正義だとか、良心的だとかのような要素が伴う行為を時々振り返ってみることは、人間関係を勝手に壊してしまうような人にならないためにも重要だと思う。

 

 

最後に 収入自慢と嬉しくない感謝をする人

余談になるが、よく感謝するし決して性根の部分が悪い人ではないと思われるのに、やたらと収入自慢をする人を見ると、同じ商売人として「ああはなってはいけないな」と思う。

とくにネット上で月収or月商自慢をして注目を集めようとしている、善良で真面目キャラを装っているフリーランス系の人を見ていると「収益自慢を自慢する姿を見て、あなたに仕事を依頼した人はどんな気持ちになるだろうか?嬉しいと感じるだろうか?」と意地悪な質問を投げかけたくなる。

これは私の持論だが、上場企業で公に決算報告の義務があるような立場でないのに多くの人が閲覧出来る場所で収入自慢をすることは、一緒に働いている人への侮辱であり敬意を欠いた行動であると考えている。

(私の考えすぎかもしれないが)「私はこれだけの金を稼いですごいだろ」とアピールするために、相手は依頼をしたわけではない。もしそんなアピールをすれば自分は依頼してきた人を小馬鹿にしていることになる。

そんな姿勢を見せようものなら、いわゆる”まともな”客から相手にされなくなり、層の悪い客を相手にせざるを得なくなる。

 

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