優しい人なのに壁を感じる人の特徴を語る

人間関係・コミュニケーション
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優しい人なのにどこか壁を感じてしまう。

親しさを覚えるはずなのに、なんとなく他人をある一線以上は踏み超えてこないように接していたり、距離感を縮めることを上拒絶しているかのような、そんな雰囲気を感じてしまう…という人は、きっと少なくないと思う。

今回は、そんな優しい人なのに壁を感じる人の特徴について、個人的な見解を語ろうと思う。

 

優しい人なのに壁を感じる人の特徴

中途半端に優しい

優しいのに壁を感じる人は、中途半端に優しいのが特徴的だ。

具体的には

  • 他人に愛想よく振舞うが、愛想よく振舞うこと以上のことはしない
  • いい人だと思われたいがために優しさを振りまいている(=本心から他人と関わる気は皆無)
  • 誰にでも通用するような褒め言葉をよく口にする

というように、優しいのはわかるがその優しさから本心や真心、真剣味といったその人の内面が伝わって来ない。

むしろ社交辞令の色が強く、接客のサービスであるかのような優しさを普段の人間関係で振りまく人は、優しさこそあるが壁を作りやすい人間である。

 

誰でにも優しい八方美人気質

誰にも優しく八方美人になる人もまた、優しいけれど壁を感じてしまう人だ。

誰にもで優しくいるために、人との交流もどこか波風立てないことばかりを意識して本心を隠す傾向がある。しかし、周囲から嫌われて孤立するのを怖がっているために、ひとまずは集団に溶け込み優しい人間でいようとする。

しかし「波風立てないこと」に意識しているせいで、優しさに不公平感が出ないように誰に対しても似たような優しさを振りまくようになる。

いつしか、義務感に駆られて事務的に優しさを振りまくようになる…が、もちろんそんな優しさに本心や真心といったその人の思いやりや温かみなどの感情を感じることは難しい。

一見すると親しみやすそうな人ではあるが、ただ保身のために優しさを振りまいている。親しみやすさではなく、一定距離以内に他人を踏み込ませないような優しさになることが目立つ。

 

笑顔がいつも同じで本心が見えづらい

壁を作る人は笑顔がワンパターンであり、無理に笑顔を作っている感…つまり作り笑顔が非常に上手である。もちろん、笑顔である以上下手に波風を立てることはないが、笑顔のパターンが常に同じであるため、本心が見えづらい。

優しく笑顔を振りまいているように見えて、実は他人に対して自分の内面を打ち明けることをどこかで恐れている。あるいは、本心が悟られないように笑顔を振りまいて必死に誤魔化している感が強いために、壁を感じてしまうのだ。

なお、笑顔そのものだけでなく、笑顔の時の声や仕草にも同じことが言える。いつも同じ笑い声やリアクションをしている人は、自分の本心を含む別の側面を他人に見せないために、あえて同じにしている可能性がある。(もちろん、そのリアクションがただ癖になっているだけの可能性もあるが)

 

笑顔でも目は笑っていない

笑顔をよく見るときに、目の奥が笑っていない人もまた壁を感じる人である。

とくに、作り笑顔のように理由があって笑顔を作ることが上手な人に目立つが、この人もまた優しく振舞うのは上手だが、他人と一定の距離感を置こうとする傾向がある。

 

他人と衝突しそうなときは怒らずに無視あるいは相手の言いなりになる

優しさに壁を感じる人は、他人と意見や考えの違いで衝突が起きそうな場面になると、怒ったり反論したりせず、無視を決め込んだり逆に相手の言いなりになることが多い。

そもそも壁を作る時点で、自分の内面や感情を他人には見せないように意識していることは容易に想像できる。それが、他人との衝突という自分の内面が出やすい場面であれば尚更頭に血が上って内面が出るのを防ぐために、あえて無視を決め込んだり相手の言いなりになるのは合理的な判断だ。

自分の意見を述べることは、言い換えれば優しい人の仮面を剥がして、自分の本性を他人の前に晒すことだ。しかし、何度も言うように自分の内面を他人に見せないことを強く意識しているからこそ、意見を言うのは何としてでも避けなければいけない。

その時に行うのが、無視&相手の言いなりなる事だ。無視している以上、相手に自分の意見を出して内面を晒すリスクは限りなく低い。また、言いなりになるのも同じく自分の意見を言わなくても済むのでリスクは限りなく低い。

 

こういう関係は一見すれば荒事とは無縁で心地よい関係に見えるかもしれないが、仲が良さそうに見えて実は本心を頑なに閉ざしている、いびつな関係である。

こういう言い方をしていいのかは疑問だが、仮面夫婦のようにとりあえず便宜上、書類上のドライな関係とさして違いはないのだ。

 

壁を作る人は他人に無関心だが、それでは生きていけないので優しく波風立てないひとを装っているという可能性

また、優しいのに壁を作る人は、そもそも他人に無関心であるケースも目立つ。しかし、他人に無関心なまま社会で生きていくのは難しい。コミュニケーション能力や社交性のない人間だとみなされて仕事にありつけなくなる不安があるので、とりあえず優しいキャラを演じてうまく社会に溶け込んでいるとも考えられる。

波風立てないように生きていく事は大事だと思うが、あまりにも波風のない関係は虚しい。しかも、優しいのに虚しさを感じる人間関係であれば尚更、その虚しさを身に染みて感じる事だろう。

波風立てないように生きている人と関わる人は、こうした虚しさを感じてしまうからこそ、つい「あなたの意見をきかせてよ」と本心を出すように迫ってしまうのではないかと、記事を書きながら感じた次第である。