在宅勤務はコミュ障向きではないと感じる理由を説明する

テレワーク・在宅業務
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在宅勤務(テレワーク)は、人間関係で何かと苦労することが多いコミュ障な人向き…とは到底おもえないのが、昨今の自粛の流れよりも前から在宅勤務をしている私の意見である。

もちろん、人間関係の煩わしさから開放されるというのは事実だし、その点はコミュ障の人にとって大きなメリットであろう。

しかし、それ以上に在宅勤務はコミュ障の人の何事にも受け身な姿勢からくる仕事のできなさやどんくささを強めてしまう。つまり、コミュ障の人のダメな点をより強調させてしまう働き方なのだ。

 

在宅勤務はコミュ障の人には難しいと感じる理由

聞きたいことがあれば積極的に自分から聞きにいく姿勢が求められる

コミュ障の人に多い指示待ちや受身の姿勢で動いてしまう癖は、在宅勤務になるとその癖の悪さが強く出てしまいやすい。

当然ながら在宅勤務では、普通に職場で働いている上司や同僚から声をかけてもらうこと場面など起きるはずもなく、自分で積極的に仕事に関するコミュニケーションをする必要性が出てくるのだ。

しかし、コミュ障のように指示待ちの姿勢の人だと、自分がすべき連絡や報告などを放棄して、仕事の進みを送らせてしまうトラブルメーカーになりやすい。

在宅勤務は同じ職場に居合わせてち組織全体と個人がこなしている仕事の進み具合をひと目で把握できないからこそ、密に連絡を取り合うことが地味に思われるがたいへん重要である。

チームで仕事をしているとなれば、自分から積極的に状況を報告する積極性が、普通に職場で働くときよりも求められる。しかし、そんな場面でもコミュ障の人は自分がすべき連絡すらせず、ほかの人から見て「この人はちゃんと働いているのか?」と思われやすい。

ヘタをすれば在宅勤務だと働かない癖に給料をしっかりもらう嫌な人という印象を強めてしまうのだ。

 

連絡の先送り癖の影響を強く受ける

もちろんコミュ障と言っても誰もが音信不通になるほど症状がひどい人ばかりではない。

しかし、すべき連絡を遅らせす癖…つまり、先送り癖が染み付いている人は在宅勤務で周囲に迷惑をかける人になりがちだ。

在宅勤務は会ってちょっと話せばすぐ済むようなコミュニケーションですらも、メールやチャットを使っていちいち連絡しなければいけない…というめんどくささがある。そして、このめんどくささこそ先送り癖を誘引させてしまう原因になるのだ。

また、自宅で仕事をしていることもまた、悪い意味でリラックスしてしまい先送り癖を誘引する原因になる。

 

なるべく簡潔な文章で伝えるスキルが求められる

在宅勤務の主な連絡手段になるメールやチャットで、自分の伝えたいことを相手の立場に経って考えたり、なるべく簡潔な文章で伝える技術が重要なのは言うまでもない。

しかし、コミュ障の人は口頭だけでなく文章でも自分の伝えたいことを上手くまとめらない。あるいは、まとめるのに時間がかかりすぎてしまった結果、先送り癖や音信不通状態になってしまうがちである。

なお、コミュ障の人にとって、実際に会って話をすることで感じるストレスから開放されるのが在宅勤務のメリットであろう。

しかし、これは言い換えれば会って話すことでできる、自分の気持ちを相手に察してもらことによる意思疎通ができなくなることと同じである。

コミュ障の人は、相手と上手く噛み合わないにしても「とりあえず自分の気持ちを察してもらう」ことで会話を成立させているところがある。

しかし、在宅勤務ではこの方法が画面越しの通話でない限りは使えない。そのため仕事上のコミュニケーションでは在他勤務の方がより苦労しやすいのだ。

 

表情が見えない相手と対応することにつまづきやすい

当然ながら画面越しの通話以外では、相手の表情を確認することはできない。(もちろん、自分の表情も相手は確認できない)

そのため、コミュ障の人は相手が今どういう表情で話しているのかがわからない状況で連絡を取り合うというストレスを強く感じながら仕事をすることになるのだ。

コミュ障の人は、自分がコミュ障で口下手という自覚があるからこそ、視覚から得られる情報…つまり、相手の表情や仕草などの情報を元に、なるべく正解に近い会話をしたがる傾向がある。

しかし、相手の表情が見えない通話での会話や、文面のみの会話では、正解を探り出すためのヒントが乏しいので、どう返答すればいいのかわからず困り果ててしまいやすい。その結果、先送り癖や音信不通になってしまい、上司や取引先から怒られてしまうのだ。

 

電話恐怖症の影響で仕事への苦手意識が強く感じやすい

また、表情が見えないことに関していえば、コミュ障の人は電話対応に対して強い苦手意識を感じる人が多い。

在宅勤務では電話による対応が必然的に増えるので、電話嫌いなコミュ障の人は、電話によるストレスを受ける場面が増えてしまう。

さらに「快適なはずの自宅で仕事をしているのに、いつ仕事の電話がかかってくるかわからず全然気持ちが落ち着かない…」という気持ちに悩まされてしまうのも、在宅勤務ならではの問題である。

 

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在宅ワークではコミュ障の「察して」という姿勢は通用しないと心得る

最後に、コミュ障の人であっても会話をなんとか成立させている「察して」という姿勢が、在宅勤務では、まず通用しないものだと考えることが大事だと強く主張しておきたい。

実際に在宅勤務を長年続けているからこそ感じたことだが、同じ職場に居合わせ働くことは、言葉以外のコミュニケーション…つまり表情、仕草、態度などの言葉に依らないノンバーバルコミュニケーションも同時に行っていたということだ。

そして、このノンバーバルコミュニケーションこそコミュ障な人でも、それなりに働けて職場に貢献できていた要因であった。

しかし、在宅勤務ではノンバーバルコミュニケーションはまず持ち込めない。基本的に文章や口から出る言葉、そして積極的に自分から発言していくことが大事になる。

コミュ障の人は在宅勤務のせいで職場に居づらさを覚えなくても済むように、今から積極的な姿勢を身につけておくことが大事だ。

そして、積極的な姿勢が身に付けば普通に職場に出勤して働く場面でも役に立ち、周囲から重宝される人間になれることを覚えておいて欲しい。