勝手に傷ついてしまう人の思考の特徴を説明する

人間関係・コミュニケーション
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繊細チンピラのように何かと「傷ついた」とか「不快な気持ちになった」という態度を取ってきて他人を静かに威圧してくる人は、一見すると繊細でありいわゆるコミュ強者とは真逆のコミュニケーションにおける弱者と考えるのが自然であろう。

しかし、その弱者性をいいことにして、相手に対して無理難題を押し付けたり、弱者であることを盾にして自分の要求を飲ませようとする。その点においては、ある意味普通のコミュ強者よりも強者である。ただし、見てもわかるように非常に嫌われる率が高い人物であるのは言うまでもない。

今回は、そんな勝手に傷ついてしまう人の思考の特徴を説明しようと思う。何かの参考になれば幸いだ。

 

過剰に他人に期待を寄せてしまう癖がある

勝手に傷ついてしまう人は、無視域の内に他人に対して過剰な期待を寄せてしまう傾向がある。

それも

  • 「相手は自分のことを理解してくれるに違いない」
  • 「相手はきっと自分の話に強く共感してくれるはずだ」
  • 「この相手なら、きっと私の気持ちを汲み取って何か良いアクションをとってくれるはずだ」

というような、ポジティブな期待を相手に寄せてしまう癖がある。ただし自分から「○○して欲しい」とストレートに言うことは無く、あくまでも期待を寄せるばかりであるのが特徴的だ。

当然そんな回りくどい方法では、相手が自分の期待通りの反応を示してくれるはずはない。また、期待の内容があまりにも相手の都合を無視した自分本意なものであるため、えてして期待の多くは裏切られ、失望に苦しんでしまうのだ。

そんなことを繰り返している内に、他人からは「あの人はわけも分からず勝手に傷ついてしまう変わった人だ。だから、あまり近寄りたくない」と思われてしまいがちである。

 

「他人は全員自分を嫌っている」と自意識過剰な思い込みをしている

何度か勝手に期待&裏切られて失望する経験を重ねた結果、自分の考えの癖を改善するのではなく「周囲の人はみんな自分を嫌っている。だから期待どおりに動いてくれないのだ」という、余計こじらせた考え方を身につけてしまうことがある。当然ながら、それは自意識過剰な歪んだ思い込みである。

それを見かねて指摘してくる親切な人も出てくるものだが、自分の思い込みを咎める声を聞いても「ほら、やっぱり私のことを嫌っているから、私が嫌がることを言ってくるんだ」と自分の考えに都合のいい解釈をしてしまう。

つまり「他人は全員自分を嫌っている」という考えに沿うように解釈してしまった結果、ますます歪んだ考えが強固になりひねくれてしまうのだ。

 

心の奥底で「自分は何かしら才能がある特別な存在である」と考えている

勝手に傷ついてしまう人が自意識過剰な考え方をする根底には、自分は凡人とは違う特筆した能力や才能を持っているという考えがある。

つまり、心の奥底で「自分は何かしら才能がある特別な存在である」と考えているために、他人が自分に対してチヤホヤしてくれるような対応を期待をしてしまうのだ。

また「周囲の人は全員自分のことを嫌っている」という思い込みも、言い換えれば自分は周囲の人たちから強い注目を集めるような、何か特筆した才能を持っている…という自分を過剰に高く評価していることが反映されている。

つまり、自己愛と自尊心が妙に強く自分にうぬぼれがちなナルシシズムの強い人であるために、他人の存在を過剰に意識した歪んだ思い込みを持ってしまうのだ。

 

傷ついてしまう根本の原因が自分にあると認められない

勝手に傷ついてしまう人は妙な自尊心が強さゆえに、その自尊心が傷ついてプライドが崩壊するような行動を強く拒みたがる。

つまり、過剰に期待を寄せてしまう自分自身の考え方や認知の癖と向き合って反省する…という、行動を強く嫌がる。そして、自分自身に向き合うことから逃げるべく、傷つく根本原因を自分以外の何かにあると考えてしまうのだ。

当然ながら自分と向き合い反省すべきことから逃げているので、過剰に期待する癖や過剰に自分を特別視する癖は改善されない。それに伴って、勝手に傷つく癖も残ったままであり、ますます周囲との衝突を繰り返してしまうのである。

また、周囲と衝突を繰り返した結果、今までの人間関係をリセットして別の人間関係に入り浸ろうとしたり、リアルからネットの人間関係で居場所を作ろうとすることもある。

しかし、他人と衝突を起こす考え方の癖は改善されていないので、環境を変えても高確率で他人と衝突してしまう。

ネット上なら炎上を起こす。いきなりブロック&ミュートをしてしまう。結果、自分のこじれた考え方を肯定してくれて、よりこじらせて生きづらさを増すような関係の中でしか生きていけない人間になってしまうのだ。

 

いつまでも被害者ポジションに居座り続けて周囲の人に一方的に期待を寄せ続ける

最後に勝手に傷ついてしまう人は、か弱くて傷つきやすいという自分の性格を利用して、いつまでも被害者のポジションに居座り続けようとすることがある。

弱くて傷つきやすい存在だと自分で理解しているために、自分から相手に何かを施したり与えることはせず、むしろ相手が自分に対して何か施しをするのは当然である、と居直ってしまうこともある。

しかし、当然ながらこの関係は対等な人間関係ではなく、一方的に他人の善意や労力などを搾取し続ける不健全な関係である。

傷つきやすい人は、お金のやりとりや感謝の言葉といった報酬すら満足に出さないどころか「か弱い自分に対して他人が施しをするのは当たり前だ」という考え方を自然に身につけてしまうことも多いし、その考えの問題点に気づけない傾向も強い。

当然そんな関係は長続きせず破綻してしまうのだが、破綻したときに強く傷つくだけ傷ついて、自分の考え方の問題に向き合おうとしない。その結果、他人と良好な人間関係を構築できない&続けられない問題が払拭されないままになるのだ。