スマホのせいで逃げ癖が悪化する理由について語る

逃げ癖・負け癖
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私の持論で恐縮だが、いわゆる「逃げ癖」が悪化する原因として、スマホの影響は非常に大きいと思う。

もちろん、これはスマホそのものが悪というわけではなく、スマホの使い方が悪いせいで、逃げ癖を悪化させてしまうのだ。

場合によっては、逃げ癖そのものを肯定してしまったり、逃げずに堂々と現実と向き合っている人を冷笑する姿勢が身につき、ますます現実世界で生きていくのが苦しくなり、逃げてしまう…ということが起きても、なんら不思議ではないだろう。

今回は、スマホと逃げ癖の関連性について個人的な見解を語っていこう。

 

※この記事での逃げ癖とは「劣悪な労働を強いるブラック企業から逃げる」のように誰から見ても「逃げるのが無難」という状況から逃げる癖ではなく、受験や就職活動などの自分の人生を大きく左右する決断や、定期テスト、仕事の締め切り、人との約束など、普段から守るべき役目、義務、課題から逃げる癖を指す。

 

逃げ癖を肯定する情報を探して自分で自分を納得させる

冒頭でも述べたように、スマホを使ってブログ、SNS、yotubeなどあらゆる場所で「逃げ癖 悪くない」と検索すれば、逃げ癖を肯定的に捉える情報は見つかるものだ。

しかし、検索して出てくる情報は、あくまでもブラック企業のように劣悪な環境から逃げる時にのみ有効性が高いものであり、定期テストや締め切り、人との約束のように、やらなきゃいけない面倒事に対して当てはめて良いものではない。

もし、それらに当てはめてしまえば、学力低下を招いたり、人との約束守れない人とみなされ評価を下げるなど、自分にとって何のプラスにならない結末が待ち受けてしまう。

もちろん、ここで反省して逃げ癖を克服できればいいのだが、人によってはますます目の前の面倒事から逃げることを肯定したいがために、逃げ癖を肯定する情報をスマホで検索し、自分が向き合うべき現実から逃れようとして泥沼化してしまうことがあるのだ。

こんなこと書くと、「逃げ癖を肯定する言葉を主張する人を批判するのか」と言うツッコミが入りそうだが、私は逃げ癖に関しては安易に肯定する言葉や優しく寄り添う言葉を投げかけることが、必ずしも良い結果を招くとは考えていない。その理由については、次の項目で触れていこう。

 

逃げたい人を更なる底辺へと追いやる情報もネット上に存在している

ネット上には、ただ逃げ癖を肯定するだけでなく

  • 「逃げずに頑張る人は、他人に利用されて損をするだけだ」
  • 「消耗するような生き方よりも、もっと楽で自由でストレスゼロな生活があるよ」

というような優しく寄り添う言葉…ではなく、甘い言葉で他人を堕落と破滅の谷底へ誘惑しかねない情報も数多く存在している。

それらは日常生活で困っている人、生きづらさに悩んでいる人、誰かの手を借りたくてどうしようもない人を助けるような、慈悲深くありがたいもののように見えることだろう。

しかし、このような情報を鵜呑みにすると、上でも触れたように逃げ癖を自己正当化してしまうだけでなく、現実世界で逃げずにまっとうに努力している人を冷めた目で見るような人間になってしまう恐れがあるのだ。

 

目の前のやるべき課題をやり遂げず、約束も守らず、そんな怠惰な自分を「逃げ癖は悪くない」と肯定する。

そんなひねくれた姿勢を貫こうものなら、公私関係なく生きていくのが辛くなるのも自然であろう。しかし、ひねくれた人は、自分が感じる生き辛さを改善するために向き合うことから当然のごとく逃げる。

そして、スマホで検索して出てきた自分にとって都合の良い情報をインプットし、どんどん思考をこじらせ世間とのずれが深刻になる…という怖さが、逃げ癖を肯定した先にあるのだ。

 

ひどい逃げ癖を肯定してくれる情報を自ら発信してしまうケース

(私の憶測だが)ネット上に溢れる逃げ癖を肯定する情報は、すでに逃げに逃げ続けて人生底辺スレスレまで転がり落ちている人が、自分に言い聞かせるために書いているのではないかと思うことがある。

そうでもしないと、不安で押しつぶされそうになるだとか、惨めすぎて人生報われない、現実を直視するだけの勇気がない…という思いがあるからこそ、自己暗示として極度の逃げ癖を肯定する情報をアップしているのだろう。

そして、厄介なのがSNSのようにアップした内容にいいねやコメントがついてしまうと、「あ、自分の投稿に共感してくれる人がいた」と感じて、自己洗脳がより強固になってしまうことである。

誰かが肯定的な反応を示している以上は、自分で自分に言い聞かせている状況を脱していると解釈できる。つまり、一人相撲の状態を脱し、客観的に見て他人から支持を得られたと解釈できるからこそ、自己洗脳が強固になってしまい、ますます逃げ癖が悪化&逃げずにまっとうに生きている人を見下す態度が強くなってしまうのだ。

 

こうなると、自分の逃げ癖を肯定するために他人を利用しているといっても過言ではない。もちろん、逃げ癖に肯定的な反応を示した人は善意の可能性もあるし、迷惑を受けたと思ってない可能性もあるが、その行為が結果として生きづらさを抱える人の生きづらさを更に強めてしまっている可能性については、少しぐらい考えても損は無いと思う。