ググればわかることを人に聞いてしまう人の心理を説明する

メンタル・心理
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ググれば分かること…つまり、検索すれば分かることをいちいち「これどういうことですか?」と聞いてくる人に対して、良い印象をもつ人は少ないと思う。とくに社会人で時間に追われている人ならば、なおさらだろう。

理由は単純で「そんな事私に聞かないで、自分のスマホで調べて理解しなさい!」と、いうものが大半だろう。

そんな嫌われやすい人の心理をわざわざ調べる…という人もまた、まぁモノ好きだと思うが、この記事ではそんなググればわかる事を聞いてしまう人の心理について、私個人的な考察・見解を述べていこうと思う。

 

ググればわかることを人に聞いてしまう人の心理

自分ではネット上の情報を判断できないないので誰かに決めて欲しい

自分ではわからないことをを調べたくて検索したものの、出てきた情報を読んでもその内容が正しいのかどうかを自分の頭では判断できない。

検索によって、多くの情報を無料で閲覧できるのはいいが、あまりにも多すぎてどの情報を信じたらいいかわからないし、信じる・信じないを判断できるだけの知識をそもそも持ち合わせていない。

そんな状態で悩むぐらいなら、自分が信用できる人に「この情報は正しいor間違っている」と決めてもらった方がスッキリするから、いちいち聞いてしまうのだ。

一言で言えば、情報を取捨選択する能力(マルチメディアリテラシー)が乏しいからこそ、ネット上の情報を自分で精査するよりも、他人の意見と判断を仰いでいるのだと説明できる。

 

ネットの意見ではなく、気になってる人の意見を聞きたいという欲求がある

ネットの情報は、たとえ顔出し&実名表記がされているとしても、結局のところは赤の他人が書いているものである。

そのため、たとえ情報の信ぴょう性はかなり高いことが予想できたとしても「なんとなく赤の他人が書いている情報は信用しづらい」と感じてしまった結果、自分と面識のある人に、わざわざ検索されば分かることを聞いてしまうのである。

なおこの心理を利用してか、最近のSNSやyoutubeでは、自分のファンに対してなるべく親しいキャラ作りを意識して人気を獲得してきた人が増えている。

同じ正しい情報であるのなら、どこの誰だか知らない人が発信した情報よりも、自分にとって身近で親近感のある人が出した情報の方が、強く信頼できると感じるからこそ、情報発信者もそのニーズに答えて親しみやすいキャラ作りを意識しているのである。

(※ただし、これは言い換えれば親しみやすい人であれば、なんでもその人のことを鵜呑みにしてしまうリスクもあるので要注意だ。)

 

ステマやセールス目的で歪んでしまった情報を避けるべく他人に聞く

ネット上の情報は、いわゆるステマのように初めからセールス目的のために、意図的に内容が偏っている文章、宣伝臭がプンプンしてくる文章など歪んでしまった情報も検索で多く見つかってしまう。レビューサイトでも「サクラ」の存在が多いために、書かれているレビューがあてにならないことも多い。

たとえ、その情報の内容が正しかったとしても「このサイトって宣伝目的で作られているから、意図的に売る側に都合のいい情報しか書かれていないのでは?」という不信感を持ってしまいがちだ。

その不信感を感じずに、且つ自分が気になっていることへの答えを調べるのに、面識がある誰かに聞くという方法は効果的だ、

相手が何か売ることを目的としているセールスマンでない限りは、どこかに忖度していない公平な意見が聞ける。

もちろん、聞かれる側としては「どうしてそんなことを聞くのだろう?」と疑問を持つ事もあるだろうが、ネットで調べたい情報がすべて売るための宣伝文句しか見当たらない状況があるからこそ、公平な立場で話せる存在が重宝されているのだ。

 

人恋しさを埋めるきっかけとして、あえて聞いている

人恋しさを強く感じているが、ちょっとした雑談をするよいきっかけが見つからない。そんなときに役立つのが、あえてググればわかること聞く、というコミュニケーションだ。

あえてググればわかるぐらいに既知の事柄である以上、すぐに会話が終わる可能性はあるが「わからないから」と会話すらさせてくれない状況になる可能性は低い。

めんどくさい顔はされるかもしれないが、少なくても自分の問いかけに対して好意的な反応を返してくれる。あわよくば気をよくして長めのおしゃべりになり、人恋しさが解消される可能性があるからこそ、あえてググればわかること聞いてしまうのだ。

 

「自分は知ってて当たり前」でも「相手は初心者で何がわからないかすらわからない」から聞くという可能性

多くの場合、「ググればわかること聞く人は時間泥棒だ」とか「空気が読めない迷惑な人だ」と、ひどい言われようで語られることが多いが、そうした厳しい姿勢を持ってしまう人は、ひょっとした相手の立場に立つのが苦手な人ではないかと思う。

ググればわかること聞く人に厳しく当たる人は、自分は知ってて当たり前なことが他人も知っているとは限らない。あるいは、ある程度は知っているが出てきた情報を精査するだけの知識もなく困っている…という状況にまで考えが至っておらず、自分視点で捉える癖がついているのではないかと思う。

もちろん、仕事の場合だと下っ端クラスの人が、忙しい先輩社員のように大きな仕事を任される人に一々質問するのは、先輩社員の生産性を下げる、ひいては職場の生産性を下げる行為であるとして強く咎められるだろう。

しかし、勇気を持って聞いてくれた部下に対して、多少は受け答えするだけの余力があれば、生産性は上がらないにしても、長く働いてもらえるような職場環境づくりにつながるのではないかと個人的には思う。また、質問を受け入れる風土があれば、問題が起きた時に速やかに報告と情報共有がなされて、損害を小さくできる可能性も高まると思う。