「HSPあるある」がただのバーナム効果、何でもアリになっている件について思うこと

HSP
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HSPブームがおきる要因の一つとして「HSPあるある」というハッシュタグつき投稿があると私は思う。

この「HSPあるある」は、おもにtwitter、インスタグラム、youtube、tiktokなどの各種SNS、動画投稿サイト・アプリにて拡散されているが、その多くが私個人の意見としては「これバーナム効果では」「これHSP関係なく普通に生きていれば誰にでもあるんじゃね?」「もう何でもありだな(呆れ)」と感じてならなかった。

今回は、このことについて個人的な見解を語っていく。

 

 

「HSPあるある」はかつて2chまとめで見た「コミュ障ぼっちあるある」の焼き直し

率直な意見を申し上げると、HSPあるあるは2chまとめサイトでよく話題になったコミュ障ぼっちあるあるの焼き直し感が強い。

私が2chまとめをよく見ていたのは、だいたい2010年代前半頃。その頃のネタを今度は「HSP(繊細さん)あるある」と看板だけ変えている。

コミュ障やぼっちのようなネットスラングであり科学的な根拠のない概念ではなく、れっきとした心理学の概念(ただし信ぴょう性を疑う声もある)であるHSPあるあると称してまた登場してきている…という印象が強かった。

なお、コミュ障やぼっちは所詮がネットスラングであり占いのような娯楽の色が強い概念である。しかしHSPはそんな娯楽性が薄く、しかも一応でも心理学の概念という一応のお墨付きがあるため、鵜呑みにしやすい人が出てしまい悪い意味でブームになってしまっているのが問題である。

 

自分が苦手なもの、辛いものは全てるHSPのせいにして逃避しようとする悪い流れが生まれている

またHSPあるあるを見ていて思うのが、自分にとって辛いこと、苦手なこと、責任というストレスを抱える必要性があることなどを全てHSPあるあるのネタとして扱い、面倒事と向き合わないことを肯定するかのような流れが生まれていることだ。

つまり「人生の中で起きる嫌なことはみんなHSPのせい。だから自分は悪くないし、罪悪感を感じる必要性もない。自分に優しく甘やかして生きていこう」というような、自分で自分をダメにすることを肯定するような流れが生まれていることにげんなりする。

まぁ、今のご時世私みたいに体育会系的な思考が流行らないし、むしろHSPあるあるのようなのほほんとクズを肯定するようなゆるふわメッセージの方が流行りやすいと思う。

しかし、そういうメッセージに影響されてしまい自分をHSPだと思い込み、嫌なことは全てHSPのせいだと言い訳の限りを尽くす姿勢が災いし、まっとうに社会生活を送っている人たちから軽蔑され、拒絶されるような自堕落な存在になってしまう人が増えてしまうのではないかと危惧している。

 

 

HSPあるあるネタを提供する人についての疑問

私の想像妄想憶測になるが、HSPあるあるは適当に検索した時に出てくる「HSP 涙が出る」「HSP 人嫌い」みたいな検測候補に添うような形で、まるで捏造するかのようにあるあるネタを作っている人たちがいるのでは…と思うことがある。

というのも、HSPに関する情報を調べていると、その手の情報発信者がライターやブロガー、ウェブメデイア運営のような職歴があることが多い。要するに、どういう記事が読まれるか、求められているか、検索される見込みがあるか…そういうことを熟知していると考えられる人たちが目立つのだ。

そして、そういう人たちの遍歴をたどっていくと、HSPが話題になりだした頃(だいたい2019年頃)になると、すかさずHSPに関するネタの需要が見込めると判断してか、HSPに関する記事や投稿をSNSやブログなどにて扱うようになっていった。

 

ここから推測できるのは、HSPあるあるはマーケティングの産物としてできたものであり、学術的なものではない。HSPに興味がある人の思考から沿うように逆算して作られたものではないか…ということだ。

 

 

最後に

まぁ、こう思うのは私が前職でマーケティング業務を担当していたことも影響している。検索語句から逆算して潜在的な顧客のニーズを調べてサービスを改善or追加することは実務経験でよくやっていた。

そんな経験から学んだのは、検索語句は金の成る木ということだ。

その金の成る木をしっかり育てて実をつけさせるためなら、捏造や嘘、誇張、焼き直しだって厭わない人が居ることは、かつて意識高い系の学生だったころに出会ったブロガー界隈の人たちを見てその存在を知ってはいた。

こういう経緯があるからこそ、私はHSPはどうも胡散臭いものだという疑念を強く持っている。

 

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