真面目なせいで仕事で損した・迷惑をかけた事について語る

真面目
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在宅フリーランスとして働いている私は、自分で言うのも恥ずかしいが「真面目」な性格だと自負している。

もちろん、仕事においてこの真面目さが評価されて、良くしてもらったことはたくさんある。しかし一方で、真面目さが仇となりうまく丸め込められてしまったことや、自分で自分を窮地に追い込むというアホなことをしたこともある。

そんな経験を通した中で「真面目であればきっといいことがある…とは限らないし、真面目万能説は疑ってかかるべきという姿勢が養われたと感じている。

では、具体的に真面目なせいでどのようなしくじりをしたのか、について今回は語らせて頂こう。

 

不利な条件を飲んで仕事を受けてしまった

真面目な人あるあるだと思うが、自分にとってあまり旨みが感じられない条件の仕事であっても、「相手に申し訳ない」とか「せっかく頂いた仕事なのだから、文句を言わずに取り組むべきだ」という気持ちで、割の悪い仕事を受けてしまったことが多々ある。

幼少期から、約束事は守りなさいとか、人から頼まれたことはちゃんとこなしなさい、という道徳的な教えを実直に守ってきたことが仇となったといえよう。

仕事である以上、金銭面や時間あたりでの損得をしっかり計算しなければいけない。ましてや、フリーランスであれば、割の悪い仕事に時間を惜しんだ結果、実は手に入れられてたかもしれない割の良い仕事を逃してしまっていては、大変もったいない。

ボランティアではなく、あくまでも仕事であり、長く続ければジリ貧or赤字になるような働き方では身が持たない。自分の実利に直結する場面では、真面目であることのデメリットは強く出てきてしまうのだ。

 

初対面の印象が薄くインパクトに欠ける

恋愛における「あたなって真面目だよね」という感想と似てるが、仕事において真面目であることは「あなたは印象が薄いよね(=顔を覚えにくい、記憶に残りにくい)」と同義であると私は考えている。

在宅業とはいえ、場合によっては外に出て営業おしたり、かつては会社員として営業に出た経験の中でも、真面目であるために印象に残りづらく、なかなか顔を覚えてもらえなかったという経験が多かった。

ただし、これは本当に真面目ぐらいしか取り柄がない時のことだ。クリエイティブ職という、一芸がものを言う仕事で生計を立てている今は「一見すると真面目で平凡な人に見えるけど、実は何かモノを作れるという、普通の人にはできない能力を持っている」という、自己演出法が可能になった。

つまり、初対面で微妙な反応でも、話していくうちに実は面白い人、興味が出てくる人…という、印象を得られるようになったのだ。

上からの目線な意見になって申し訳ないが、真面目ぐらいしか取り柄がない人こそ、その真面目さを逆手に取り相手をあっと驚かすような特技や趣味を身につけておくと、好印象を引き出しやすくなるのだ。

 

何か裏があるのでは?と疑いの目で見られてしまう

ごくまれにだが、真面目な態度のせいで

  • 「この人は何か裏があるのではないか?」
  • 「真面目なフリばかりで本性が見えてこない」

と言う類の、不信感や懐疑心を相手に抱かせてしまうことがあった。

もちろん、真面目であることは仕事をする上では有利に働くが、真面目ばかりではその人の人となりが見えてこず、相手が怪しさを覚えるのも無理はない。「真面目な人」という仮面をかぶって内面を見せていないように感じ取られてしまった結果、相手と疎遠になることもあった。

そこから学んだのは、真面目すぎる事にこだわらず、世間話や地元の話など、自分の今日や関心のあること、人となりや育ってきた境遇などが垣間見える話題をしたことだ。

(ちょっと大げさな気もするが)真面目すぎて相手に魂のないロボットかAIのように思われないためにも、自分は血の通った人間そのものである…というアピールをすることが肝心である。

 

直感で怪しいと思う人でも信じ込んでしまうことがあった

仕事の中でなんとなく違和感を覚える人…つまり、給料が未払になりそうだとか、約束事を勝手に変えそうな不安がありそうだとか、そういう地雷な人の仕事であっても、「真面目で誠実であらねばならない」という考えに固執し、結果として自分が損をすることがあった。

給料は払ってもらったが、入金がかなり遅れて何度も催促したり、時には音信不通になって余計な不安を抱える羽目にもなった。真面目であるがために、相手をしっかり責めておけばよかったのだが「まぁ、何かしらの事情があるかもしれないし、ひょっとしたら事故にでもあっているのかもしれない」という、妙なお人好しっぷりを発揮して、不要な自己犠牲をしてしまったことは、今でも猛省している。

また、どこか真面目な自分に酔っているフシも感じた。相手も悪いが自分にも落ち度はあるし、不安材料がありつつも、見える地雷を踏み抜いてしまった自分の愚かさを痛感する出来事だった。

 

仕事の抱え過ぎ。選択と集中ができずに中途半端な仕事をしてしまった

複数の仕事が舞い込んできたときに、その仕事を全て受けてしまった結果、仕事は完遂できたが自分の健康を脅かしてしまう結果になってしまった。

具体的には、徹夜作業で気持ちが悪くなったり、キャパオーバー寸前な複数の仕事を抱えているというストレスで生活リズムが乱れた。結果、仕事の質にも多少の悪影響が出てしまった。

当時は、フリーランスとして独立したての勢いがあったが、今にして思えばそれは将来の不安からくる焦りに翻弄されていたといっていい。

真面目で多くの仕事を誠実にこなすことそのものは否定しないが、その真面目さが仇となり仕事や健康に支障が出るまで仕事を抱えるべきではないという、至極もっともな知見を得られた。

 

経営や投資に詳しい人ならよく耳にする「選択と集中」ができないことが、真面目であることのデメリットであると私は思う。

  • いま集中したい仕事には余力を多く割り当てる。
  • それほど集中しなくても良いもののには、余力を少なくするor割り当てない。

という、フリーランスとして長く働き、そして大きく稼ぐなら必要不可欠なスキルを学ぶためには、自分の真面目さをうまくコントロールする必要があると感じた経験であった。

…と、言うことを語って、今回はお開きにさせていただく。