もはや怪しいビジネスの温床となっているHSP(繊細さん)界隈を調べていると「繊細な人は起業すれば生きづらさが解消されますよ!気になるかたLINEへ…」みたいないかにも胡散臭い情報が数多く見つかった。
これはいわゆる怪しい起業塾が(自称含む)HSPの人を養分向けの商売を始めているのだろ思う。そう思うのは、かつて意識高い系大学生時代に実際に会った自己啓発セミナー屋のやり方と非常に売り出し方、勧誘・集客の仕方、展開している商品・サービスの内容が似ているからことが影響している。
今回はそんな起業塾に関して怪しいと思う点、気になった点をまとめていこうと思う。
「起業してフリーランスになる」という説明に違和感がある
まずはじめに、起業塾なのに最終目的が個人事業主(フリーランス)になると謳っている点が非常に気になった。
私が世間知らずなのか一部の世間しか知らないのかもしれないが、
- 私の認識:起業→法人(会社)の設立、創業をすること
- 塾の認識:起業→個人事業主として開業届けを出す
という認識のズレが気になってならなかった。
もし塾側の認識であれば、今現在フリーランスで生計を立てている私は起業家ということになってしまう。もちろん今の私は法人を設立していないし、法人成りする規模の状況でもない。それなのに起業家ってどういうことなの?…と、いうのが率直な感想である。
なお、辞書を引くと「起業:主に法人(会社)を設立すること」という説明もあれば自営業者(=個人事業主含む)という説明もあるにはあった。
ただ私一個人の意見としては、起業と言えば世間一般的には会社を設立することであり、フリーランスになることではない。
そういう世間とずれている妙な説明になってるのは、世間一般の常識を知らない人、あるいは世間一般との接点が無いぐらい落ちこぼれている人(=情報弱者)が起業塾のターゲットになっている。だからこそ、説明にあえて違和感を抱かせるような要素を含めた状態で集客しているのだろうと推測している。
違和感に気づく人は近寄らず、違和感に気づけない鈍感さんは集まってくる。そんな集客方法を繊細さん向けにやるのを見ていると、繊細さんは別に博識さんでも常識人さんでも、インテリさんでもないんだなぁと思えてならなかった。
事業内容が「起業した人の支援」になっていて、ねずみ講・マルチ商法のような人間関係を構築している
起業塾を調べていて感じたのは、起業塾を出た人が始めた事業が、同じく起業(=フリーランスになる事)を希望している人を集めてノウハウを伝授するというものであった。
つまり、ねずみ講やマルチ商法で見られるピラミッド式の人間関係の構築するような形であったのだ。
なお、ねずみ講やマルチ商法とは違って何か物理的な商品(健康食品など)を販売するのではなく、あくまでもノウハウという姿形が無いものが商品となっている。
ただ、こうした物理的な商品がないねずみ講組織の悪徳商法は、「副業で儲かる方法を教えますよ」と謳う情報商材の界隈でよく見られるものであり、決して珍しいものでもない。あと、わかりきったことだが、怪しさ満点であり詐欺被害が多数報告されている商売手法である。
その他怪しいと思う点について
- 値段設定が高すぎるのだが、だいたい上限が500,000円付近になっている。これは学生含め審査が緩いの消費者金融が貸せる上限額が500,000円であることを想定して値段設定していると推測できる。
- 特商法取引に基づく表記のページがない。
- 予約をキャンセルしても返金には応じないという仕様になっている。
- 自分が社会不適合者であること。そして今は経済的に恵まれ自由な状態になっていることをアピールしている。
- SNSやyoutube、ブログなどの各種ネットメディアに溢れる情報商材屋と芸風が同じ。あるいはそういう人とのつながりがあることを堂々とアピールしている。
- マインド論(いわゆる精神論)ばかりを主張していて商売の実体がまるで見えない。虚業臭がする。
- なんとなく儲かりそうな雰囲気、生活や人生ががらっと変わりそうな雰囲気ばかりを全面に押し出していて仕事内容が外から全然確認出来ない。
- 失礼承知で言うが起業塾で起業している人の顔つきが無理して笑顔を作っている人に見えて、全然楽しそうに働いているように見えない。どことなく疲れや焦燥、怯え、イラつきと言った感情で支配されていることが顔つきや言動、話し方に滲み溢れている。なお、こういう雰囲気が分かるのは、上でも述べたが私が大学時代にセミナー屋に実際に合う経験を何度もしていたことが影響している。
最後に…起業塾で起業した結果、下請け会社の社長になったとかじゃないだろうな?
余談だが、私がフリーランスになる前にいた職場では、上司(社長)から「新規事業用に子会社を作るからその会社の社長にならないか」と下請け会社の代表取締役のお誘いを受けることが度々あった。
もちろんその気はないので断ったのだが、下請けの社長になるという事例を肌身で感じた経験がある。
そのためか「起業塾で起業しましたよ」とアピールする人を見ても「まさかそれって、下請け会社の社長になっただけとかじゃないでしょうね?」とひねくれた目線で見てしまうのだ。