この記事は主に私が中小のベンチャーで働いていた時の経験と、フリーで活動している今の経験とを合わせて、今自分がいる職場(場合によっては外部スタッフとして働いている職場)を見限る時の基準を説明するものである。参考にするなり煮るなり焼くなりして頂ければ幸いである。
なお、この記事が指す職場はある程度(バイト含めて)人を定期的に採用している職場で且つ、長らく事業を続けている企業や組織を想定している。
そのため、新規採用を滅多にしないような職場や創業間もない職場は想定の範囲外であるが、この記事で説明することは知っといて損はないと思う。ただ、重ねて書くがそもそも見限るための判断材料が乏しい職場においては、あまり当てにならないものなので注意していただきたい。
今まで以上に質の低い人材を採用するようになった
職場を見限る基準はその職場に入ってくる人材の質が下がってきているかについて見るのが一つの判断材料になる。
言い方は悪くなるが、今までであれば到底戦力になりえないような人材、そもそも育成が困難なぐらいに基礎学力や人格に難のある人が連続して入ってくるようになった場合は、職場を見限ってもいいタイミングである。
この状況は、
- 今まででは採用試験で弾いていたような人であっても採用しなければいけないほどに、その職場の魅力や競争力が落ちている。
- 今までで採用出来ていた層の人が見向きもしないほどに、他の職場と比較して待遇や仕事の内容の面で魅力がなくなってきている。
と考えられる。つまり、外部の人から見て企業や組織として未来がないと思われている可能性が濃厚なのだ。
なお、質の低い人材を雇うようになると、次は職場内で有力だった人が辞めていくようになることがよく起きる。
これは、誤解を恐れずに言えば有力だった人が「バカと一緒に働くのなんてごめんだ」と感じた結果として起きていると私は考えている。
余談だが、よく転職を検討する基準として「優秀な人が次々と辞めていくようになった」ことが役立つというの情報は、ほかのサイトなりメディアなどでよく目にすることだと思う。
この現象で職場をやめる優秀な人もまた「バカと一緒に働くのなんてごめんだ」と考えている率は高いと私は見ている。
明らかに今の事業の客層が悪化している
もし今自分が担当している仕事の中で顧客と対応する場面があるとき、その顧客の”層”が段々下がっていってないかについて確認することもまた、見限る時の基準になる。
客層が下がる、言うなれば今まで以上に稼ぎにくい客or稼げてもクレームなどのトラブルが増え、ますます魅力のない仕事として外部から見られるようになる。
また、客層を上げられない状況が続けば、同業他社との競争力の無さがある可能性も濃厚である。そういう職場に明るい未来を求めるのは難しい以上、見限る基準として客層の移り変わりを見ていくのは一つのやり方である。
なお、直接顧客と関わる立場でなくとも、間接的にでも顧客とやりとるする場面に一緒にいることがあると、客層の移り変わりを体感することが出来る、(例:上司がメールや電話上で顧客対応している様子を見れる状況である…など)
情報弱者を狙った新規ビジネスを展開しようとしている
今の事業が振るわず新規事業を始める計画があったときに、事業内容がどうも情報弱者を狙っているような胡散臭い分野への参入、あるいは胡散臭い商材を新規で扱う場合もまた見限る時の基準となる。
この状況だと、主に経営側が「とにかくお金が欲しい、そのためなら多少ダーティーなやり方も厭わない」という思考になっている可能性が高い。つまり、悪魔に魂を売って金儲けをしようとする一歩手前の状態になっていると判断できるのだ。
もちろん、胡散臭くても法的には問題が無いことが多いので、そのまま居続けるという判断も下せるが、一方で胡散臭い商売を始めると関わる人もまた胡散臭い人がやってくることになる。
そういう人達の一員とみなされたくない思いが強いのであれば転職をする。あるいは、もしも独立出来る実力があるのならまっとうな商売で独立を検討してみるのもいいだろう。
給与の振込遅れなど金銭の実害が出てきている
これは本当に最後の最後に見限るポイントだが、給与の振込が遅れるようなことがあれば問答無用で見限るべきである。
まぁ、これはベンチャー時代ではなく、フリーとして活動している時に振込の遅れをする取引先が度々あったことが影響している。
なお、給与が遅れてしまった時に「別にいいですよ」みたいなお人好しな反応をするのはおすすめしない。
もし、そんなことをすれば「あ、この人は振込が遅れても問題ないから、今後は後回しにしよう」と、取引先として格下に見られてしまう可能性が出てくる。つまり、今以上に軽んじられ不利な立場になるのだ。
そうならないためには、同情も共感もせず事務的でいいから振込が遅れたら催促の連絡をする。こうした人から金を回収する能力の高さは、フリーだろうと雇われだろうと地味ながら重要だとしみじみ思う。
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