youtubeの漫画動画広告がかなり不快でうざい件

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最近youtubeの動画を見る前に

  • ダイエット、肉体改造に関連する漫画動画広告
  • 恋愛、出会いに関する漫画動画広告
  • 美容、整形、脱毛に関する漫画動画広告

などの、漫画動画を使った動画広告をよく見かけることが増えた…が、そのどれもが正直に申し上げると、絵は雑だし声優の演技も雑だし、非常に目と耳に毒である。一言で言えば不快でうざいと感じている。

しかし、一方では前職でウェブ広告の出稿や管理などの業務を行っていたため「まぁ、youtubeにこの手の広告が出てくるのも仕方ないよなぁ(ただし、私はこの手の仕事やりたくないけど…)」という感想も持つようになった。

 

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元ウェブ広告業務経験者から見るyoutube漫画動画広告のうざさ

まず、私は一応クリエイエティブ職&ウェブ広告業務を前職で行っていた。

その職務の中でいわゆる怪しい健康食品のランディングページのつくり方や、「頭がよくなる」「若返り」「金儲け」に関する胡散臭い広告に使われているセールスライティングを研究材料として見ていたことがあった。(もちろん、その手のウェブサイトや広告を見るだけで制作はしていない。)

詳しい業務は伏せるが、まっとうな商品をグーグル広告を使って宣伝したり、アマゾン、楽天などの大手ネットショップの広告枠に掲載する…という業務を行っていた。

そんな経歴があるからこそ、今youtube上に流れてくる見る人に不快感を抱かせる動画広告の類については、色々思うところがあるというのが実情だ。

大多数の人に不快に思われていいので、ごく一部の人が買いさえすればいいという戦略が、もと同業者としては非常に不快である。広告そのものの価値や品格を損なわせる恐れがあるということを強く恐れている。

 

本来見るべきターゲットではない相手に対してまで漫画動画広告を打っている点が問題

正直に言えば、youtubeの漫画動画広告は、その多くがゴシップ雑誌の巻末に載っている金運アップを謳う信ぴょう性に乏しい霊感商法を匂わせるような広告と同じだと私は見ている。

しかし、その手の雑誌は基本的に自分で購入しなければ見れないし、そもそもゴシップ雑誌を買うような民度、感性に合っているからこそ広告が載せられているはずだと推測できる。

また、ゴシップとは無縁な子供や学生とか、ゴシップ雑誌に興味のないインテリ層が見ることはなく、良くも悪くも住み分けが出来ていたというのが、リアルの世界での広告である。(もちろん、例外はあるが)。

仮に子供がそんなゴシップ雑誌を買おうものなら店員さんに変な顔をされたものだし、子供の方も「この雑誌は子供の自分にはまだ早い」と肌感覚で感じて、代わりに子供の向けの漫画雑誌(小学○年生シリーズ、コロコロコミックとか)などを買っていたものだ。

 

しかし、漫画動画広告については住み分け関係なく配信されてしまい、本来であればその広告に関心を持つはずのない人までも視聴できてしまうことがある。

つまり、ただなんとなく見ようと思ってみた動画の広告が、自分の感性に合わないものや興味・関心のない広告を嫌でも目にする…という機会の増加が、リアルとネットの違いであると私は思う。

もちろん、動画広告もある程度興味や関心に沿った形である程度は配信されているのだろうとは思うが、例外的に自分の関心の枠から外れた、不快な動画広告が流れてしまい、スキップするまでの5秒間だけ不快な思いをすることになるのだ。

 

漫画動画広告を制作している漫画家、クリエイターについて思うこと

一応クリエイティブ職でもあるので、この手の漫画動画広告を見ると、広告を発注する側だけでなくこの動画を制作した漫画家や絵師などのクリエイターの方にも興味が出てくる。

私が調べたところ、漫画動画広告を作って欲しいために、クラウドサージングサイトに応募ページを出しているのを何件か確認できた。また、場合によっては漫画家のアシスタントを募集しているサイトに同様の応募ページを出している例も確認できた。

もちろん、一クリエイターとしてはとにかく実績が欲しいだとか、絵で食っていくためにこうした仕事を受けているのだろうと推測はできる。

しかし、自分が制作したものが胡散臭い商品を売られるために使われていたり、詐欺や悪徳商法と間違われても仕方がない売り方のために用いられている事実に、果たして耐えられるのだろうか…という疑問が湧き出てくる。

華々しそうに見えるクリエイターの世界は、多くの人が知っているように決して裕福な世界とは呼べない。むしろ、普通に就職して働いたほうが給与・待遇の面で遥かに安定していると判断できるぐらいに、クリエイターの世界は不安定である。

そんな不安定なクリエイターの世界を生き抜くために、今日も今日とて怪しい漫画動画広告の案件や、音の出るまとめサイトみたいな漫画動画案件を受けている人のことを考えると、ちょっと憂鬱になる。

いくら製作者のクレジット表記がないからといって、自分が携わった作品が誰かのためにならない形で使われていることに対して、どう感じているのかが非常に気になってしょうがない。

同じクリエイティブ職として他所様の制作物にとやかく言うのは御法度だとは重々承知しているが、自分が制作したものが公益に反すると思われても仕方がない形で使われている状況は、正直よろしくないと思うばかりだ。

 

 

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